カラダシホン日記

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MECは無謀で極端なダイエット法ではない。(書評)肉・卵・チーズをたっぷり食べて1年で50kg痩せました 椎名マキ

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MECについてある程度知っている人なら、それほど目新しい「知識」は無いかもしれません。しかし、これはMECを渋っている家族や友人への啓発用に使えます。マンガだというのも良いです。30分ほどで読めました。

よくある無謀なダイエットではなく、MECが椎名さんがようやくたどりついた方法であることがわかります。通常の糖尿治療(カロリー制限)→糖質制限→MECとたどりつた著者のダイエット歴から、MECが思いの外(失礼!)まともなものだと理解してもらえるのではないか?と思います。

MECは極端なのか?

MEC(肉・卵・チーズ)の話をすると、「バランスが悪い!」とか「極端な食生活をすると病気になる」と言われますし・・わりと反対派のほうが多く、眉をひそめられます。私も最初はそうだったので、その反応はわからなくもないのですが・・これですからね ↓ インパクトがありすぎます。

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引用:肉・卵・チーズをたっぷり食べて1年で50kg痩せました 椎名マキ 講談社 P92

私は糖尿ではありませんが、心身の不調が相次ぎ食生活を見直しはじめ糖質制限に出会いました。椎名さんほど、深刻ではなかったものの、同じコースをたどりました。スーパー糖質制限で半月ほどを過ごしてから、MECに方針を変えました。おかげで、心身の状態はかつてないほどに良くなっています。

「肉には発がん性がある」「血液を汚染する」「かたよる食事はアレルギーを引き起こす」等、色々な意見がありますので、中長期的な視野で判断しないとならないとはいえ、理論においても、自身に生じた実際の変化においても、私はMECを信頼しています。納得しないと進めないこともあり、様々な書籍やウェブサイトを見ながら、勉強に励む日々です。

今回、このエッセイコミックを読んでいて感じた点を幾つか引用しつつまとめます。

(コミックのコマの画像など引用のルールに沿って用いていますが、著者の方がご迷惑であれば取り消しますので、管理人までコメント欄からご連絡ください。)

現代医学では糖質制限は「王道」ではない 

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 引用:肉・卵・チーズをたっぷり食べて1年で50kg痩せました 椎名マキ 講談社 P59

 椎名さんは105㌔の体重となり、糖尿病を発症してから教育入院させられます。そこでカロリー制限を主とした糖尿治療を受けるわけですが、改善しません。そのため、自力で「糖質制限」を行い、ぐんぐんと「結果」を出していきます。

しかし、上記のコマの通り、栄養士さんから叱られてしまいます。

明らかに結果は出ており体調もよくなっているのに、従来の糖尿治療を逸脱することは認められなかったのです。残念なところ、これは今の糖尿治療の現実だと思います。これほど、糖質制限について、MECについて知られてきていても、医療の現場では、まだまだ「異端」というわけです。椎名さんが経験したように、感情的な反応を受けることも多いようです。

医師の中には時に糖質制限に理解のある方もいますが(椎名さんのかかった主治医のように)、多くの場合はダメ出しされるようです。私も医療関係の仕事に少しばかり携わっており、医師や医療関係者と話し合うことがあります。その際に感じるのは、自分で「エビデンス」(根拠)を確認する専門家というのは、非常に少数であるということです。とりわけ、患者側から治療法の願いを語られて、それを受け入れることができる医師というのは一握りもいません。

江部先生のブログでは、常に「エビデンス」が語られますが、もし糖質制限が本当に危険だと先生たちが感じるなら、その「エビデンス」もしっかり提供すべきではないでしょうか。少なくとも糖質制限にチャレンジする患者たちは、自分で勉強し、自分の体で効果を経験しながら、必死で自分の健康に取り組んでいます。その努力や熱意を尊重するのは正しいことだと感じます。また、そうしなければならないと。いくら医師でも、栄養士でも、学ぶべきことは無限にあるし、自分が知らないことがあるというのも認める謙虚さが必要ではないでしょうか。

時に、カルピンチョ先生のように、とことんまで調べて自分で結論を下せる医師もいますが、それは極めて少数。どちらかといえば、機械的に患者を扱っている印象があります。カルピンチョ先生のブログは知的で面白いですよ。

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 医師や栄養士に全面的に賛成されたわけではないのに、椎名さんが、あきらめずに糖質制限を実践したのは素晴らしいと思います。私が、糖質制限の大きな長所だと感じるのは、患者が医師に任せきりではなく、自分の意志で病気に向かい合うことができることです。自分でなんとかする余地があるということ、自分の生活を自分の手中にもう一度取り戻していけること、これは糖質制限の大きな魅力であり、糖尿病と戦う正しい患者像です。結局のところ、糖尿を含め生活習慣病は、医師の力でも薬剤の力でもなく、自分で生活を変化させるしかないのです。

 

続きまして、本書の魅力はそこにとどまらず・・帯にあるように「一歩進んだ糖質制限ダイエット」であるMECにたどりつくまでの過程です。もちろん、糖質制限にもデメリットはあるし、やり方を間違えれば危険になることもあるわけです。椎名さんが陥った罠は、糖質制限を始めた人が一度ははまる罠かと思われます。読んでいて、「あ~わかる、わかる」という気持ちになります。

糖質制限の落とし穴はカロリー不足

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引用:肉・卵・チーズをたっぷり食べて1年で50kg痩せました 椎名マキ 講談社 P 78

医師たちの前では、糖質制限のおかげで体調が良いように見せていた椎名さんですが、実は・・「ひどい冷え性(とにかく寒い)」「立ちくらみ(貧血)」「血尿」「低血圧」「生理不順」「便秘(オナラがひどい)」(P76)などに悩まされていました。しかも体重も減らなくなってしまいます。もっと効果をあげたいと思った椎名さんは2つの罠に陥っていきます。

その2つとは、

  1. 糖質制限食材に過剰に手を出すこと
  2. 糖質制限+カロリー制限を独自ではじめてしまうこと

です。これは、いわゆる糖質セイゲニストが陥りがちだと思います。私は、かなり早い段階でMECを知ったので、そこに落ち込むことは無かったのですが、これけっこう危ういです。そして、それを医師たちも心配しているんじゃないかなと。ひとつずつ考えてみましょうか。

糖質制限は今やひとつの大きなビジネスになっていますので、糖質制限食材は無数にあります。こんにゃくパスタやら、大豆麺やら、低糖質パンに、低糖質ワイン、スイーツも数多くあります。今まで普通に食べていたものをすべて代替食品に替えていく人が多いのですが、出費が多くなります。そして、こんにゃくパスタなんかを見てわかるように、カロリー不足です。毎食、こんにゃくだけしか食べなかったら痩せるかもしれませんが、栄養素が不足しますよね。

糖質が不足するだけではなく絶対的なエネルギーが不足し始めます。椎名さんは、早く痩せるために糖質制限にプラスしてカロリーまで控える(あえて)わけですが、当然、体を作る元が無いので、痩せては行きますが、それはそれは不健康な痩せ方になってしまうわけですね。断食とかわりません。

私も糖質制限をやって初めてわかったのですが、生活の中から糖質を取り除くと、おかずだけで十分なカロリー(エネルギー)をとるのは意外と大変なんです。かなりの部分、カロリーを糖質に頼っていた生活だったのがわかりました。そこで、おかずを控えめにしてしまうと、例えば、お肉を減らすとか・・野菜を多めとか・・それだけでグングンと栄養失調状態になってしまうわけです。怖い、怖い。それを考えると、糖質制限反対派の医師たちの懸念も分かるというものです。だからこそ、MECに出会っていなかったら、椎名さんどうなっちゃっていたのかな?と思います。また、私もMECに出会っていなければ、糖質制限続いていなかったろうなって。

 これなら続けられる!素晴らしきMEC

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引用:肉・卵・チーズをたっぷり食べて1年で50kg痩せました 椎名マキ 講談社 P 97

私は一切FBとかブログ同士の交友とかでMEC仲間はいません。また、そういうのも必要とはしませんが、傍目から見ると「MEC信者」などと揶揄されて、MECを愛好する人々は、糖質派からの嫌味の対象になっています。しかし、全く、そういうしがらみは関係なく言わせて頂いても、MECの理論も結果も満足のいくものであり、私は個人的に、渡辺先生はすごい!と思っております。

MECは渡辺先生が離島医療に携わっていた際に、救急医療の限界を感じ、予防医療に力を入れ始めて、開発していった食事療法です。MECは単に痩せる・ダイエットではなく、未病を防ぐための食事法です。だからこそ、短期的ではなく、ずっと続けられるようになっています。肉・卵・チーズをたっぷり食べる!は極端に思えますが、渡辺先生の著書を読み、今までの炭水化物と栄養素を比較してみると、むしろ「バランスが良いのはMEC食」ということに気付かされます。

そして、その理論の正しさは、身体にはっきり現れます。私も、毎晩しっかりMEC食を食べて楽しんでいるにも関わらず体重はぐんぐん落ち、一切の炭水化物(ご飯・パン・それにスナック菓子)などの誘惑を、誘惑と感じなくなりました。実は、今まで毎日ポテチを食べ続けてきた私がです。人が変わったかのようです。

しかし、これが、栄養素が満ち足りていて身体が、もはや、他の食物を欲していないということであればよくわかります。単に糖質を制限するだけではなく、基本的な栄養素をMECでしっかりとるからこそ、このダイエットは続くのです。

自分の身体のことだから自分で試そう

糖質制限反対派・MEC反対派は、自分で実際に試していないのではないか?と思います。また、それほど切迫していないのだと。 私は糖尿病にはなりかけていませんでしたが、著しい身体の不調に悩んでいました。食後1~2時間で必ずやってくる激しい腹痛と下痢。それが、毎日です。なんか、難病になっちゃっているのでは?という不安を抱えつつも、カップ焼きそばやおにぎり、お惣菜コーナーで買ってくる揚げ物、ポテトサラダなどが大好きで、毎日ポテチも食べていました。体調がほんとおかしくなるか?きわどいタイミングで、出会った糖質制限、そして、MEC、この先人たちの知恵のおかげで、今や私の不調はうそのように治りました。

そして、体重も落ち、食欲は落ち着き、ずっと続けていける食事法の型を作ることができました。自分で試し実感したからこそ、自信を持って言うことができます。

 もちろん、MECだけでずっと大丈夫とは思っていません。自分の体なので自分で管理し、食べたものや体調を毎日書き留めてチェックしています。MECだけ、本当にそれだけしか食べなかったら、口の中に口内炎がたくさんできたこともあります。野菜をとりはじめたら解消しました。魚を食べることも必要でしょう。オメガ3の脂肪酸も必要です。そういうことは、試行錯誤で自分で試し、自分で作り上げていけばよいと思う。でも、その基本となる「型」はMECで据えられると思います。

おすすめの一冊です

少し糖質制限をかじってみて、それを続けるのに困難を覚えている人、糖質制限中級者にこそMECを知ることをオススメしたいですね。下記のマンガエッセイは、自己啓発・他者啓発用に使えます。本格的に学びたいなら、渡辺先生の著書をお読みになって、実践することをオススメいたします。

 

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